「白い部屋」のシリーズは、この写真がラストになる。
この写真だけを見たならば、もしかしたら、おだやかな光景を思い浮かべることが多いのかもしれない。私も単独でこれだけを見るなら、そうだ。
でも。
白と黒しかない世界がどれほど恐ろしいものか。
そのことを、思う。そして、
「共存」という言葉の意味を、改めて噛み締める。
排除して排除して、無菌室のような清潔な部屋に閉じこもったなら。
確かに或る意味安全かもしれない。でも同時に、とてつもなく孤独なんじゃぁなかろうか。
「独り」であることと「孤独」であることは、あまりにも、違う。
そしてまた、思うのだ。人間という言葉の意味を。
そう、ヒトはヒトの間にいてこそ人間なのだ、ということを。