2014年3月13日木曜日

死んで生きて生きて死んで、



夜明けが好きだ。

昼の光より夕の光より何よりも、夜明けが好きだ。
夜明けは夜の続き、と捉えるひとも多いかもしれない。でも私は違う。
夜明けは始まりで。明日が今日になる、今日が昨日になる境目、だと思っている。

だから私は毎日、夜明けの直前に、死ぬ。
死んで、昨日のすべてをざらり洗い流して自分の心を空っぽにして、
そうして、夜明けとともに息を吹き返す。でもそれは生き直すとかそういうのとは違う、
そこから新しく生きる、という感覚。

私は毎夜死んで、毎朝生き始める。
毎日毎日が新しく、そこには決して同じものはなく。

それを見出すまで。私は苦しかった。昨日を引きずって今日を生きていた。
昨日を引きずっているから、今日を生きるのも苦しくて、いつも息絶え絶えだった。
でも、そうか、死んでいいのだ、死ねばいいのだと気づいてから、がらり、変わった。
生きることが楽になった。
昨日のことを捨てられるようになった。

今は。

生きることが、楽しい。