2013年8月30日金曜日

彼女の肖像vol.3~顔のない女 02


それでも。
生きると決めたあの日以来、彼女の、「生きよう」という力は衰えることはなく。彼女の口癖は「ふたりおばあちゃんになったら縁側でお茶飲もうね」だった。
私はそれを、ふんふん、と聴くのが常だった。それ以上に何と応えられたろう。もしかしたら一年後彼女はこの世界にいないかもしれないという恐怖を感じながら、私に一体何を、応えられたというだろう。