2013年5月5日日曜日

彼女の肖像2-2


今。彼女は杖なしでは歩けない。病が進行し、それと共に足に水が溜まるという症状に襲われるようになった。最初は月に一度、それがあっという間に毎週、極太の注射針をぐいっと足に突き刺して水を抜かなければ歩くことがままならなくなるという具合で。そこに線維筋痛症の痛み発作が重なればもう、劇薬とされる類の痛み止めを呑んでも痛みがきれいに消えることなどもはやない。彼女にできることはただひたすら、痛みの発作が去ってくれることを待つというそれのみ。
実際私と彼女が並んで歩こうと思ったら、私は自分の普段の一歩を五分の一くらいの幅にして、さらに速度を緩めて歩くしかない。杖を使って歩いていても彼女は、今、相当緩やかな速度でしかもう歩くことができなくなっている。しかも、歩ける距離や時間は本当に僅か。

それでもこの日、彼女は私のカメラの前に立った。(「彼女の肖像2-3」へ続く)