2013年4月8日月曜日

「大きな手と小さな手」

「大きな手と小さな手」。

先日、我家に友人の写真家さんが遊びにいらしてくださった。彼の大きな大きな、大地のように大きな手に抱かれた赤子は、すっかり安心して彼に身を委ねていたのだった。
彼の手と赤子の手の大きさの差異を眺めていて、あぁ、 人は親の手や立ち位置を拠所にまず最初の一歩を踏み出すのだなぁと改めて思った。

そしてまた、

人はゼロで産まれて来るのではなく。
むしろマイナスで産まれてくるのだな、と。

赤子の白目が最初濁っているのと同様、人は産まれたその時まだ、前世の罪を背負っているのではなかろうか、と。
その荷物を脱ぎ捨てて現世の、自分の人生を歩み始める者と、何処までも前世の罪を背負って現世の生も歩んでいってしまう者と。
きっと、それぞれ在るのだな、と。

そんなことを、思う。