2012年7月13日金曜日

彼女の肖像(2)


振り返れば。私が彼女を撮るようになって一年が経った。ひと月に一度、彼女の体調のいい時を探して向き合う。あっという間だったような、とてつもなく長い月日だったような、そのどちらでもあって、どちらでもない。

最初の頃、私は、ただひたすら、私に何ができるだろう、というその一心で彼女とカメラを挟んで向き合っていた。
それが徐々に変化し始めたのはいつの頃だったのだろう。よく覚えていない。
彼女と向き合いながら、私は彼女の中に、私を見ていた、そんな気がする。

PTSDと診断されたあの日から私はもう十九年の月日を数える。
それに対して彼女はまだ数年。
だから、彼女の状態は、過去の私のどこかに重なり合うものがあった。

彼女を見つめながら、私はいつしか、彼女の中に過去の私の像を見ていた。
あぁ、こんな時があった、あんな時が私にもあった、と。

それは、時に切なく、時に哀しく、それでいてほっとする、そんな、時間、だった。