2012年7月12日木曜日

彼女の肖像(1)

彼女と向き合い始めて、もう一年になる。

性犯罪被害者となってPTSDを抱え込んだ。
数年後、大腸癌であることが分かり、手術。
その直後、難病のサルコイドーシスであることが判明。

ひとりぼっちの母親を道連れに、心中をしようとしたこともあった。
何度首を括り自殺しかけたかもわからない。

それでも。

サルコイドーシスであることが判明して以来、彼女は生きることを決めた。

そんな彼女と、定期的に、カメラを挟んで向き合う。

この一年を見つめてきて。改めて思う。タフになったな、と。
そもそも出会ったのは一年半前、その頃の彼女は、蒲公英の綿毛よりも儚く脆かった。吹けば飛ぶような、という表現があるが、その頃の彼女は、こちらが吹く以前に飛んで行ってしまいそうな様相だった。

病が彼女を強くした、なんてことははっきりいって言いたくはない。
でも。
これでもかこれでもかと押し寄せる波を潜り抜けて行く間に、彼女は、自分の奥底に眠っている「生きたい」という欲望を、しかと見出したことは確かだ。

生きたい。

この純粋無垢な欲望は、誰にも止められない。

彼女はその欲望に、日々打ち震えながら、それでも今日も生きている。
そんな彼女を、私は誇りに思う。