2010年12月6日月曜日

人はどんな気持ちの時、涙を流すのだろう。
哀しいとき、嬉しいとき、辛いとき…。
あの時彼女が流した涙は、何色だったんだろう。

夜明けを待って撮り始めた。まだまだ冬の気配が残る季節、薄着の彼女は鳥肌だって、ぷるぷる小刻みに震えていた。
それでも私たちは何だろう、満たされていた。
光に。思いに。

ほろり。
彼女がまた、涙を零した。
ほろり、ほろり。
数粒の大きな大きな涙の粒が、彼女の頬を伝って流れ落ちる。

私はそんな彼女の横顔を、美しいと思った。

私と彼女はそうして、やがて別々の道を往くことになる。
もう二度と、彼女と会うことはないだろう。でもだからこそ私は祈る。
彼女が今その場所で、幸せであることを。満たされてあることを。そりゃぁ背負う荷物はいつだってあるけれど、それでも、生きていくことを諦めていないことを。
ただ、祈る。